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レーベル：ギューンカセット
品番：HM-0002
JAN：4582237832945
フォーマット：CD
発売日：2015年11月25日

詳細

Hamah Moh を聴くには覚悟が要る。

「GHOST SLIDER」から5年、ドブロギターを1960フェンダーストラトに持ち替えたHamah Mohが相方、丸木はま子（ハルモニウムオルガン、Vo）とともに贈るセカンドアルバム。前作でのこの世への別離の挨拶のような切迫した表情は少し薄れ仮住まいの地である京都でのライブ活動の結果であろう、ブルージーでサイケデリックなエレクトリックギターに、より視界の拓けた唄が印象深く、言葉は突き放したようであくまでやさしい。

収録曲

1.Ghost in the Bamboo forest
2.Life in Blue
3.赤い花
4.大衆食堂のシネマスター
5.scum's smoky wish
6.夕闇の舟唄
7.月夜の子
8.Frog Blues
9.elder
10.to Henry Raizo

推薦コメント

Hamah Moh を聴くには覚悟が要る。
彼らの音楽には励ましとか慰めは存在しない。
断じてダンサブルでもない。初めて聴く人はきっと驚くに違いない。
ソリッドなギターとオルガンのサウンドが炎の如く燃え盛る中で
念仏を唱える男の姿を想像する。
以前には、ライ・クーダーのようだと言わせて貰ったが、
この数年の間に彼は世界中の音楽の砂漠を歩き回り、
仲間を増やし、更に異国感を深めたようだ。

そう見えて、Hamah Mohの唄い方には古き和のテイストを感じる。
例えが的確かどうか分からないが、
能楽や浪曲などの節回しも吸収してはいまいか？

そして、丸木ハマ子が歌う「夕闇の舟唄」は
嘗ての歌姫、戸川純を彷彿させる。
いや、それ以上の破壊力を感じた。
実は視聴の合間にも何度も
音のバランスのアップデートを重ねていたHamah Moh。
それだけに今回のアルバムへの意気込みが伝わって来る。
今後もどれだけの進化を見せてくれるのか楽しみだ。
--- 田中 BoBA 要次（俳優）

プロフィール

2008年10月結成。
2010年4月 1st．Alubum “GHOST SLIDER”を発表。Hamah MohのSlide Guitar奏法は独自との評価を得る。
丸木ハマ子のKeyboard,Harmoniumと絡み合い放たれる楽曲の世界観もまた、独自

【雑文】プロフィールに添えて

橋の上にHenry Raizoが立っていた。
厭らしい笑みを浮かべて手招きしてやがる。
僕は「時が来たか」と思い、奴に近付いた。
「曲が書けないようだな、Hamah Moh」
「あぁ、書けない。俺にはもう歌うべき事が何も無い。殺してくれ」
悪魔の哄笑。奴は甲高い声で笑った。
「嘘つきHamah Moh奴！お前には人に言えない隠し事が山ほどある。心の闇を覗け。そして歌を作れ」
「ベタで凡庸なお説教だな、Henry Raizo。くだらねぇ。嫌だ。出来ない。正直に言うが、恐ろしい」
「お前は馬鹿か、Hamah Moh。お前は既に罪深いのだ。今さら綺麗ごとを言うな。お前は曲が出来ない悩める芸術家を気取っているだけだ。そしてそんな己に酔っている。お前は何様だ。お前は何様だ。お前は何様だ！」
「もういい。殺してくれ」
再び、悪魔の哄笑。
「簡単に死ねると思うなよ、Hamah Moh。戯言を抜かすな。曲を作れ！」
「… お前の事を歌ってやるよ、Henry Raizo」
悪魔は満面の笑みを浮かべた。
「Great！実に光栄だ、Hamah Moh！あぁ、何て嬉しい答えなんだ！お返しにお前に一つアドバイスをしてやろう。これからはエレクトリックギターを弾け。古いFender Stratocasterがお勧めだ」
「お前は馬鹿か、Henry Raizo。今の俺が持てるギターじゃねぇよ」
「お前はきっと手に入れるさ、Hamah Moh。何故ならお前の魂は俺のものだからだ」
息をふうっと僕に吹きかけ悪魔は消えた。

このアルバムは全曲、1960年製のFender Stratocasterを弾いて録音した。


--- Hamah Moh